会津慶山焼・季節の器のご提案
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ここは、2016年06月の記録です。

慶山焼へようこそ
6月 * 梅雨時のしっとり穏やかな器 *  

梅雨入り前から真夏並みの暑さの日も しばしばで、季節を忘れそうなほどですが、、、
紫陽花、トルコ桔梗、あやめ、ラベンダー…「季節の花」がそっと気付かせてくれます。
涼しけな佇まいと 雨にも負けなしなやかさを併せ持つ、季節を賢く咲き誇る花にあやかり
今年の梅雨も元気に乗り切れますように。

【 紫色のマグカップ 】(下)
慶山焼の伝統的な紫色の釉薬。
欅(ケヤキ)を主原料としている灰釉で、、
窯の中に酸素を送り込む 酸化焼成によって、
温かみのある紫色に発色します。

斜めに掛ける釉薬は通称「タヌキ掛け」。
これは土肌の部分がぽっこりつき出た
タヌキのお腹に似ているから…だそう
(たぶんうちの工房だけの呼び名です・笑)
マグカップの形もノッポさんと、タップリさん、
愛嬌のある でこぼこコンビが
蒸し暑さや梅雨寒など変わりやすいこの時季
疲れた身体を ほっと癒してくれそうで・・・。

変わり一輪差
マグカップ・紫

 【 線彫りゴブレット 】(右下)
【 カエルの蓋物 】(左下)
梅雨に入ると、工房の作業はちょっとペースダウンします。
それは粘土の乾きに時間がかかるようになるので、
作品形成後に底の部分を削ったり、
作品を完全に乾燥させて窯に入れたり、といった
すべての工程がゆっくりになってしまうのです。

でも、ただのんびりしているわけでもなく、
この気候をうまく利用して、工房で制作されているのが
半乾きの粘土に細工を施す 装飾の器たち。
彫刻刀で彫り込みを入れる「線彫り」や
切り抜いた粘土を貼り合わせて形成する「箱もの」など。
(左下のカエル君も、中がくり抜いてあって
小物を入れる蓋物になっています)
長雨の間の手先の遊びで
ちょっとした名品が生まれているかもしれません(笑)。

蛙 線彫りフリーカップ