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【 粉引ススキ丼 】
金風にススキの穂が開く、晩秋の風情。
肌寒さが心地よく感じられる頃です。
そして あたたかな食べものが
さらなる食欲を掻き立て 食欲の秋へ。
晩秋を味わい尽くしてほしい 粉引ススキ丼です(笑)
呉須釉を一息に吹きつけた吹墨が
やわらかな秋雲と夜霧を描き
粉引独特の温もりが器全体を包み込んでいます。
秋の味覚の締めくくりは今年も採れたての根菜と キノコたっぷりのいも煮でしょうか。
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子どもの頃、着ていた手編みのセーターと、目の前の
山の紅葉が同じ模様で嬉しくなった覚えがあります。
赤、黄、緑、茶褐色の色とりどりの斑点模様があまりにも
鮮やかだった印象が残り、今でもこの季節になると
「今年もセーターみたいに染まるかな?」と懐う記憶です。
ふと何気ない出来事が 思い起こされるほどに 美化されてゆくのかもしまれせんが(笑)
今年もそんな心の日記に残る出来事がつくれたらと願い、
器の中に季節を取り込んでみました。
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【 木草酒差し 】
冴えた月光にあやかり 月見酒の風味も増す、十三夜。
秋の夜長は ほろ酔いが続きそうですが(笑)
酒器には 小粋ながらも落ち着きのある 木草文様に衣替え(!)を
してみるのはいかがでしょうか・・・。
鉄釉と呉須の細やかな線がどこか郷愁の風景と重なります。
酒差しの口の広い形を活かして お酒に菊を浮かべてみたり
表面に映る月の世界を覗いてみたり。
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【 面取り一輪差 】
秋の七草に数えられる、ススキ、桔梗、なでしこ・・・
寒暖の気まぐれな時季にに咲く花は
可憐で しなやかな。
黒釉の一輪差しは小ぶりながらも、凜とした佇まい。
丈のある花、かわいらし小花にもすんなりと馴染みます。
のびやかに野の秋を生けて、お家の中に秋の風を。
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